スピニング 長久愛
講座では、まず梳毛糸を紡ぎます。毛刈り後水洗いしただけの、まだ油も草も着いている羊毛を、ひと房ずつ専用のカーダーで整え、根元から紡いでいきます。その次に紡毛糸。丁寧に洗った羊毛をほぐし、カードをかけ、ローラッグという状態にしてから紡いでいきます。
キュティクルの向きに合わせて紡ぐ方向があることや、洗いから紡ぎ車にかけるまでの、紡毛糸の工程の多さにびっくり。洗い上がった羊毛をほぐす時、「繊維一本一本が離れているイメージで」という先生の言葉のように手を動かしていると、いくら時間があっても足りないような気持ちになりました。? でも、ひと通りの作業を終えると、丁寧にほぐされた繊維はカードをかけやすく、そのようにしてできたローラッグは、気持ちよく紡げることが体感できます。
次第に、繊維の状態を感じながら、手が自然に動くようになっていきました。
カラーブレンドでは、繊維ならではの混ざりきらない不思議な混色を体験することができました。受講生全員で作った混色のサンプルは、グラデーションが美しく、眺めているだけでイメージが膨らみます。
最終日には、糸に合った撚り止めの方法を学びました。そして、全員で完成した糸を見て触れて、先生の糸をじっくり観察させてもらいながら、これからどんな糸を紡ぎたいか、最後まで受講生同士で盛り上がりました。 なんとなく好みの羊毛を買って、なんとなく紡ぐことを楽しんでいたこれまでですが、このワークショップに参加して、もっと材料の特性や糸の用途について踏み込んでみたいと思えるようになったことが、なによりの収穫です。貴重な5日間をありがとうございました。