月別アーカイブ: 2013年12月

原毛から毛糸、そして布へ 本科 佐藤朋子

スピニング

私たち本科生は、10月から11月までの間「スピニング」「ホームスパン」
「ファンシーヤーン」の三つの授業を受けました。
スピニングの授業は、染織室の外で刈りたての汚れた羊の毛を洗うところから始まりました。

洗った原毛をほぐしてカードをかけて紡毛機で糸を紡ぎます。
上手に洗わないとほぐし難くなり、カードを上手にかけないと毛玉ができてしまいます。
紡ぎ方も、踏むスピードを加減しながら、送り込むスピードを手で調節するため、
足も手も忙しくコツを掴むまで時間がかかり集中力も必要です。

ホームスパン

一通り紡げるようになったら、次はマフラーを作るためのデザインを考え、分量を計算し、
3色に分けて白い原毛を染色します。染色した原毛をイメージの太さに紡ぎ、天秤式の機で織ります。
ホームスパンは糸に負担をかけないよう、整経する時や織る時に気を配らなくてはいけません。
織り上がったマフラーには縮絨をかけます。
縮絨をかけることで風合いが変わり、柔らかい手触りのマフラーが出来上がります。
 
ファンシーヤーンの授業では、「スラブヤーン」「ネップヤーン」「マールヤーン」など、
一台の紡毛機で色々な種類の糸が作れる事を学びました。
色の組み合わせや糸の太さなど自由に糸を作れると織る事が一層楽しくなり、
また糸がどのようにしてできているのかを理解する事で知識が深まりました。

ホームスパン2

冬期休暇のおしらせ

Kasuri Bow Tie

昨年秋の留学生リニアさんから素敵な写真が届きました!
絣基礎の授業で織った生地の余りで蝶ネクタイを作ったそうです。
糸はタッサーシルクをティンギ(マングローブの一種)で染めたものです。

………

誠に勝手ながら下記の期間におきまして冬期休暇とさせていただきます。

冬期休暇:12月21日(土)-1月13日(月)

期間中にいただきましたお問い合わせにつきましては、
2014年1月14日(火)以降に順次回答させていただきます。
ご不便をおかけ致しますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

………

本年も大変お世話になりました。どうぞよいお正月をお迎えください。

はじめての織り 5日間  大阪府 おちのりこさん

織機を一度使ってみたいという気持ちとものづくりがしたいという気持ちの元、全くの初心者として参加しました。すぐに織れるものだと思っていたら大きな間違いで、糸の色選びに始まり、糸繰り・整経・粗筬通し・綜絖通しと聞き慣れない言葉と漢字ばかりでした。

先生に言われるがまま作業を進めるもすんなりといかない。それでもすこしずつ作業は進んで、4人の仲間と助け合いながら織る段階へ近づいて行きます。機に経糸を通す綜絖通しの工程にきてやっと機と向き合うも、まだ織るには至らず、筬通し・タイアップ・前付け・緯糸の準備、最後に捨て織りをしていざ本織りへ。
織り始めるも、その1つ1つが難しいこと。経糸と緯糸の組織織り、経糸と緯糸がどのような関係で組織になっているのか理解に苦しむ所もあるが、柄が出来上がっていくのが楽しくて、組織織りということをすっかり忘れていました。やっと掴みかけてきた織るという感覚、ぎこちないながらも織る音が心地よく、なんとなく様になりかけた頃に5日間は終わりました。

やさしくも厳しく的確な先生の指導のもと、個性あふれる仲間ととても楽しい時間が過ごせました。私は洋裁を続けてきて今までは出来上がった生地を形にしていましたが、その生地を作る側から始めるという新たなものづくりができてよかったです。これから織りの道に進むかわかりませんが、ものづくり、つくりだす世界に身を置きたいと改めて思いました。ありがとうございました。
IMG_90221

ノッティングで動物ラグ  愛知県 柴田和美さん

色んな事が一段落した時、前からやってみたかった”織り”を習いたいと思い立ちネット検索。
ここは初心者の私にもキッチリと教えてくれるかも・・・。
そう感じてまずは、『はじめての織り』を受講しました。
「思い切って習いに来てよかった〜。」各県から受講していた皆さんも同じ感想でした。

その際、ワークショップ講座説明があり、「ノッティングで動物ラグの講座は、つづれ機を使用し動物をテーマに織ります。デザイン・色は自由です。」と伺い、「おもしろそう!作りたい!」と思い受講しました。
初めてのノッティングでしたが、先生にはやさしく、わかりやすく教えていただき充実した楽しい時間を過ごせました。初めは”つづれ織り””ノッティング”・・?でしたが、自分で織ってみてこそ納得出来るのかも。
織物をもっともっと知りたくなりました。
IMG_86643