日別アーカイブ: 2018/09/13

織実習「布を織る」 本科 諸岡 珠永

今回の織の課題は絵画を一つ決め、縞をデザインし、8mの布を織るというものでした。
私はゴッホの〈夜のカフェテラス〉を選んで、縞のデザインを考えました。

g762_600
絵画の中から選んだ4色でも隣り合う色や縞の幅によって雰囲気、印象が変わり絵画の雰囲気を落とし込むというのが難しいと感じましたが沢山の組み合わせ、見せ方があるのだと実感しとても面白かったです。

経糸の整経では二本ずつ確認しながら集中してするためとても時間がかかりましたがとても楽しい気持ちでできました。
ただこの時にテンションが均一になっていなかったので後の後ろ付けと前付けの時にテンションを全体で合わせるのが少し大変になってしまいました。
また、糸が細く伸びやすいため、経糸を機にかけるときが大変でした。
特に綾返しの時に糸が絡まないように経糸をさばいていくときにはその時までに糸にかかった負担が糸の伸びという形で出てきました。
糸が伸びてしまうと千切に巻き取るときに絡まってしまったり糸が切れたりしてしまいます。そのため伸びた糸を後ろに引っ張ってテンションを合わせていきました。
一つ一つの作業はつながっていてそれぞれ丁寧にしないとどこかでしわ寄せがくるのだと知りました。

試織をして緯糸の色を決めるのは思った以上に大変でした。緯糸の色で雰囲気が変わり理想の雰囲気の色がなかなか見つかりませんでした。
最初はネイビーや青で考えていましたが試織をしてみると横糸が暗すぎると経糸の白や黄色が潰れてしまうことがわかりました。青、灰色系統で色々と試してみて暗い灰色に決めました。

織り始めてからはとても速かったように思います。最初練習で30㎝程織りましたが左右の端がきれいにならずそろえるのに苦労しました。はじめは織ること自体が難しく1時間で10㎝程度しか進みませんでした。だんだんと慣れてくると時間も気にすることなく楽しく織ることができるようになりました。

1532656668565[29]

最後に織りあがった布と風呂敷を一緒に飾りました。織るときは真上から40㎝ほどしか見えていなかったので7mほどの縞と風呂敷を一気に見たときにはこれを織りあげたのだと強い達成感を感じました。
緯糸を染めるときに思っていたよりも濃度が薄くなってしまい淡くなってしまったと思っていましたが、離れてみてみると暗すぎずこの暗さでよかったのだと思いました。
近い距離で見ている時よりも少し離れた方が冷静に見れてもっと自分の縞が好きになれました。

縞のデザインは自分が意図しないところでうまくいっていたり面白い縞になっている部分が多かったのでどうして面白くなったのかを理解してこれからの制作にいかしていきたいと思います。

IMAG0376_1[31]