月別アーカイブ: 2020年8月

在校生の声(専門コース本科) 2

2020年4月に専門コース本科に入学した方々の声を紹介します。そのうち3名に入学の動機や、織りとの向き合い方、4カ月を経た実感などについて今の率直な想いを語ってもらいました。3回シリーズでお届けします。

「織りの世界の奥深さを感じ始めて」神田愛子

東京の美術大学を休学して学びに来ています。大学では空間デザイン専攻ですが、布が好きで、自分で制作できれば幅が広がるので、作家として自立できる技術を身につける目的でここにいます。

スクールを知ったのは、大学2年の夏。ファッションの授業で川島織物((株)川島織物セルコン)の製品の画像を見たのがきっかけです。当時、卒業後は就職という固定観念がありましたが、同時期に民芸展で見た映像に刺激を受け、いろんな生き方があると知り、私も好きなことに飛び込んでみようと心を決めました。

見学時、在校生の作品や、修了展に向けた制作風景、数々のタペストリーを目にして、入学したら作れるようになる姿を思い描き、ここでなら私自身、大きく変われると思ったのです。同じ大学のテキスタイル学科への転科も選択肢にありましたが、このスクールは授業の密度が高く、織機の種類も豊富で様々な織法を学べるので、幅広く経験しながら自分に合う織りを見つけられると思います。

今は、織りの奥深さを感じ始めています。糸や布の表情の違い、織りの自由度を知り、異素材とのかけ合わせに興味が湧いています。今まで知らなかった織りの可能性が見えてワクワクしています。


在校生の声(専門コース本科) 1

2020年4月に専門コース本科に入学した方々の声を紹介します。そのうち3名に入学の動機や、織りとの向き合い方、4カ月を経た実感などについて今の率直な想いを語ってもらいました。3回シリーズでお届けします。

「自分の在り方、生活全体で変化を感じるように」Nさん

「はじめての織り」からワークショップをいくつか受講。そこで出会った受講仲間の多様で自立した生き方に魅力を感じて、私も自分なりの土台を作りたいと、基礎からしっかりと学べる専門コースへ進学しました。

子育てが落ち着き、今後の人生を考えた時に、織物の仕事に携わった祖父母を思い出したのが、織りへの興味の始まりです。中でもショールが好きで、人を温めるもの、身にまとった人が幸せな方向に向かう手助けになるような本物を、いつか作りたい。まずは色彩や素材を知り、デザイン力を身につけること。いざ、ものづくりを始めて、イメージを形にすることの難しさを感じていますが、最近少しずつ、先生のアドバイスの意味がわかるようになってきました。

平行して普段の生活でも、物事に取り組む姿勢、自分の在り方そのものに変化を感じています。自分の気持ちを表現する大切さを知り、どうすれば相手に伝わるかを考えて行動するようになりました。家庭との両立は大変なこともありますが、年齢や背景の違う仲間や先生との関わりにいい刺激をもらい、助けられています。自然豊かな環境の下、自分と向き合い、精神を注いで織る感覚が好き。織りを通して、生活全体で自分を高められる時間を過ごしています。


スクールをつづる 8

創立47年の歩みをたぐり寄せながら、現在のスクールのことをご紹介する全8回シリーズ。

どんな先生たちがいるの?

本科織実習 綴

それぞれの技能や経験を生かして指導しています。
専任講師の中には、川島織物で藤ノ木古墳の復元織物などに関わった熟練の染色の専門家や、
スクールで40年近く、ホームスパン一筋で教えている講師も。

他に綴、着物、帯、組織、絣を専門とする専任講師がいます。
皆に共通しているのは、織物に出会って魅せられ、純粋に好きであること。
その伝統に敬意を持ち、美しい織物作りを大切にし、織りを通して
一人ひとりの暮らしが心豊かになるように願って、丁寧にサポートしています。

外部からもアーティスト、デザイナー、技術者などを講師に招き、刺激と安定感とのバランスで、
風通しのいい環境を作っています。


※「スクールをつづる」シリーズは以上です。次回シリーズは「在校生の声(専門コース本科)」です(8/18初回配信予定)。


スクールをつづる 1 学校のなりたちは?
スクールをつづる 2 どんな学校?
スクールをつづる 3 どこにあるの?
スクールをつづる 4 どんな環境?
スクールをつづる 5 どんなコースがあるの?
スクールをつづる 6 専門コースはどんな授業?
スクールをつづる 7 どんな人がどんな目的で学びに来るの?

スクールをつづる 7

創立47年の歩みをたぐり寄せながら、現在のスクールのことをご紹介する全8回シリーズ。

どんな人がどんな目的で学びに来るの?

修了生の水野友美さん。大学でファッションを学び、舞台衣装の制作に携わっていました。

専門コースには高校や大学を卒業後に、社会人のキャリアチェンジや、家業の継承、
ワークショップ受講がきっかけで専門コースに踏み出す人もいます。
全国各地から、そしてスクールで学ぶために日本語を勉強してから 入学する海外からの方もいます。

テキスタイルを専攻していた人だけでなく、インテリア、絵画、デザイン、繊維、建築など
布を通して多面的なバックグラウンドを持つ方が集まります。
それだけ織物は奥深い世界がいろんな方向に広がっているという表れなのかもしれません。
自分の進む道や、暮らしを見直したいという転換期に、一生できる仕事として、
暮らしの原点につながる手織りを学びたいという方も増えています。


スクールをつづる 1 学校のなりたちは?
スクールをつづる 2 どんな学校?
スクールをつづる 3 どこにあるの?
スクールをつづる 4 どんな環境?
スクールをつづる 5 どんなコースがあるの?
スクールをつづる 6 専門コースはどんな授業?