原毛から毛糸、そして布へ 本科 佐藤朋子

スピニング

私たち本科生は、10月から11月までの間「スピニング」「ホームスパン」
「ファンシーヤーン」の三つの授業を受けました。
スピニングの授業は、染織室の外で刈りたての汚れた羊の毛を洗うところから始まりました。

洗った原毛をほぐしてカードをかけて紡毛機で糸を紡ぎます。
上手に洗わないとほぐし難くなり、カードを上手にかけないと毛玉ができてしまいます。
紡ぎ方も、踏むスピードを加減しながら、送り込むスピードを手で調節するため、
足も手も忙しくコツを掴むまで時間がかかり集中力も必要です。

ホームスパン

一通り紡げるようになったら、次はマフラーを作るためのデザインを考え、分量を計算し、
3色に分けて白い原毛を染色します。染色した原毛をイメージの太さに紡ぎ、天秤式の機で織ります。
ホームスパンは糸に負担をかけないよう、整経する時や織る時に気を配らなくてはいけません。
織り上がったマフラーには縮絨をかけます。
縮絨をかけることで風合いが変わり、柔らかい手触りのマフラーが出来上がります。
 
ファンシーヤーンの授業では、「スラブヤーン」「ネップヤーン」「マールヤーン」など、
一台の紡毛機で色々な種類の糸が作れる事を学びました。
色の組み合わせや糸の太さなど自由に糸を作れると織る事が一層楽しくなり、
また糸がどのようにしてできているのかを理解する事で知識が深まりました。

ホームスパン2