本科

「大切にする理念、布を通して表現」滋賀テキスタイル研修 本科・Fさん

専門コースではこのほど課外研修として、滋賀県の湖北、湖東エリアの産地を訪れました。大高亨先生(金沢美術工芸大学教授)による連続授業の一環で実施し、事前に滋賀県の繊維産業などの講義を受け、輪奈ビロード、浜ちりめん、近江上布の生産現場や、テキスタイルデザインのスタジオ兼ギャラリーを見学しました。


はじめに
 国内最大の湖、琵琶湖を抱く滋賀県では、その潤沢な水資源や恵まれた自然環境、他府県へのアクセスの容易さなどから、古くから繊維産業が発展してきた。湖北・湖東地域の生産現場を訪ねるべく、天候に恵まれた秋の早朝、スクールからバスに乗り込み滋賀へと向かった。

1. 湖北地域の絹織物
1-1.輪奈ビロード
 住宅街に溶け込むように建っている日本家屋の玄関に「株式会社 タケツネ」の看板がかかる。滋賀テキスタイル研修最初の目的地であり、輪奈ビロードの製造元だ。入り口をくぐると、奥の壁にはたくさんの反物が掛けられており、そのどれもが美しい光沢を放っている。室内では職人さん達が織り上がった布を前に作業を行い、隣接する機場では、いくつも並んだジャガード織機から複雑な模様の布が織り出されていた。こちらで製造されている輪奈ビロードは絹100%で織られており、その美しさもさることながら、軽くて暖かいことから、主に着物用コートやショールなどに用いられているそうだ。
 輪奈ビロードの特徴である輪奈(ループ)を作るためには、二重にした経糸の一方に芯材を織り込む必要がある。かつては職人さんが針金を一本ずつ挿入する手間のかかる作業だったが、研究を重ね糸状のポリエチレン芯材を採用することにより、自動織機での製造が可能となっているといい、見学時も職人さんが単独で複数台の織機を管理していた。かつて長浜には輪奈ビロードを製造する機屋が900軒ほどあったというが、現在は数件のみが製造を続けているという。織手の確保が難しい時代でも質の高い製品をつくり続けるための試行錯誤が垣間見られた。
 一方で、ビロードの特徴的な質感を生む紋切り(ループカット)の作業は、専用の特殊な小刀を用いた手作業で行われており、熟練の職人さんによる精巧な手捌きに驚く。切られたループの断面は、染色すると他の部分よりも濃く染まる為、ほんの少しでも切る位置がずれれば傷になりかねないとても繊細な工程である。我々に説明しながらも、職人さんの手元では次々に菊の花が咲いていた。

1-2.浜ちりめん
 「浜縮緬工業協同組合」の精練加工場には、各機屋から届いた何種類もの反物が精練の順番を待っていた。(因みに、最初に訪れた「株式会社 タケツネ」で織られた輪奈ビロードも、こちらで精練を行っている。)湖北を代表する伝統産業の一つ、浜ちりめんの独特な風合いを生む精練の工程を一手に担うのがこの加工場だ。「八丁撚糸」と呼ばれる未精練の強撚糸で織り上げられた生機は、初めゴワゴワと硬いが、精練することによりしなやかな質感へと変貌する。
 集まった反物は、特殊な設備によって下準備を施された後、精練の工程【前処理→本練り→仕上練り→水洗い】に入る。この際に不可欠なのが琵琶湖から汲み上げた水であり、染色ムラ等を防ぐ為、汲み上げ後更に軟水化の処理を施してから使用しているという。広大な加工場には精練用の巨大な湯釜がいくつも並んでおり、琵琶湖という水資源に恵まれた環境が、地域産業の発展に大きく貢献していることが伺えた。

 続いて向かった「南久ちりめん株式会社」も組合の一員で、原料生糸の仕入れから織り上げまで全て自社で行っている。製造の流れを工程順に見学する中で、特に興味深かったのは、事前学習でも取り上げられた「八丁撚糸」の製造だ。専用の撚糸機で、水分(年間通して水温の安定している地下水を使用)を含ませながら生糸に強い撚りをかける。撚りの回数は必要に応じて2,000~4,000回とのことで、撚り具合を細かく調節できるのは一社で全行程を行うからこその利点だろう。浜ちりめん特有の美しいシボ、その鍵となる撚糸の工程を間近で見ることができた貴重な機会だった。

2. 湖東地域の麻織物
 かつて郡役所の庁舎だったという「近江上布伝統産業会館」の中には、色とりどりの布地や洋服の間に機が並んでいた。こちらで作られているのは、湖東地域で室町時代から生産され、現在は「経済産業大臣指定伝統的工芸品」に指定されている「近江上布」だ。会館では、この伝統産業の麻織物技術を次世代へ継承し、世に広める為、製品販売や様々な体験ワークショップ、後継者育成プログラム等様々な取り組みを行っている。
  昨年育成プログラムを修了したという職人さんが、緯糸に手績みの大麻糸を用い、室町時代と同じ構造の地機(腰機)で織り上げる「生平」と、櫛押もしくは型紙捺染で染織した緯糸を耳印で合わせて手織りする「絣」を織る工程の実演をしてくれた。特に生平の工程は圧巻で、職人さんが細く割かれた麻の繊維を指先で数回縒ると、あっという間に真っすぐに繋がり滑らかな糸になる。そうして績み繋いだ糸を地機で織っていくのだが、シンプルな構造の地機で布を織り上げていく様は、まるで機と織り手とが一体となっているかのようだった。
 見学の中で、近江上布を産業として継承していこうという熱意をひしひしと感じた。工業化の進んだ現代において、近江上布が昔と変わらない方法で生産され続けているのは、この布に魅せられる人々の思いがあってこそなのだ、と強く思い知らされた。

3. 滋賀発のテキスタイル
 ポップな柄のカーテンに、カラフルなオブジェや不思議な形の入れ物が並ぶ棚。大人も子どもも、思わずわくわくしてしまうような「炭酸デザイン室」が、研修の最終目的地だ。
 お邪魔したのは、ショールーム兼、ショップ兼、アトリエ兼、英語学童兼・・・仕事場の枠を超えて地域ともつながる空間で、なるほど、鞄やポーチなどのテキスタイル商品以外にも、色々な画材や小さな座布団の山が見える。ご夫婦で立ち上げた炭酸デザイン室は、身近な自然や風景等、暮らしの中から生まれるデザインをテキスタイルに落とし込んで制作されているそうで、お子さんたちの描いた絵もデザインに採用されることがあるというから、ご家族で運営されている、といっても差し支えないのかもしれない。
 ブランドの立ち上げから、どのような経緯で現在の滋賀を拠点とした形へ移行してきたかをお聞きし、中でも、いわゆる“営業”をせずに「向こうからときめいてもらう」という仕事へのスタンスは、つい心が弾むようなデザインや地域との関わり方と合わせてとても印象的だった。自分たちのデザインが誰かの心を揺さぶる瞬間に喜びを見出すものづくりの感覚が、とても魅力的だと感じた。

おわりに
 地場産業として生産が続く絹織物から、昔ながらの技法で織り上げる上布、現代のテキスタイルまでを一息に駆け抜けた滋賀研修は、これまでの滋賀の織物産業の歩みを知り、現在とこの先の未来を見据えてものづくりをしている方々のお話しを直接伺えた実りあるものだった。
 安価な海外製品が一般的になる中で、技術のある人員を確保し、高い水準の製品をある程度の規模で生産し続けることが容易でないことは想像に難くない。今回お話しを伺った皆さんの言葉には、それぞれの織物や技術、製品への愛着や誇りといった想いがにじむ瞬間が端々に見られた。実際に出来上がる布たちも、言葉に反しない出来だった。それぞれに大切にする理念(想い)があり、布を通してそれを表現している。それはこれからものづくりの道を志そうとする者にとってまぶしく頼もしいもので、どんなものをどのように作り、どう人に届けたいのか、改めて自身に問い直すべきだと気付かせてくれた。また、長い歴史のある伝統工芸の素晴らしさについても再認識し、より深く知りたいという探求心が芽生えた。自身の制作に対する姿勢を明確にできるよう、今回の研修で生まれた気付きと向き合っていきたい。

在校生インタビュー2 「大好きな織りを中心に置く生き方にシフト」Iさん(2024年度・専門コース本科)

在校生インタビュー第2回は、北海道から来てフルリモート勤務をしながら本科で学んでいるIさんに、入学の動機や、どのように授業と仕事をやりくりしているのか、織りとの向き合い方などについて語ってもらいました。

◆一生懸命働いて得たお金を、今度は自分のために使おう

—まずは「はじめての織り10日間」のワークショップを2020年に受講し、そこから専門コースに興味を持った経緯を教えてください。

織りにはずっと興味があり、基礎から学びたいと思ってワークショップを受講しました。実際ついていくのがやっとでしたが、最初から上手くできなかったからこそ、もっとやってみたい、もっと知りたいと思ったんです。続けて他のワークショップも受けていこうとしたのですが、コロナ(の大流行)が始まって(移動の制限などで)学びに行きたいのに行けない。それで卓上機を買って自宅で復習し、他の所でも講座を受けたのですが、糸の準備からではなく経糸がかかっている状態で織るだけの内容で、なかなか身につかずに物足りなさを感じていました。いつか専門コースで本格的に学べたらいいなという夢はありましたが実現可能とは思っていなくて。その頃、仲のいい友達が亡くなって、これから私どう生きたら後悔しないんだろうって生き方を見つめ直し、残りの人生かけて好きなことをやりたい、私が一番好きなのは織り、と思いが強くなっていきました。

——入学願書を提出するという行動に移したきっかけは?

娘の結婚が決まったことと、スクールのブログで在校生インタビュー記事を読んだことです。娘に、これまで私は好きなことをさせてもらってきたから、これからはお母さんに好きなことやってほしい、何やりたいのって聞かれて「織りやりたい」と答えていました。今年2月にたまたまブログの記事を読んで、インタビューの最後に在校生のSさんがおっしゃっていた「自分第一主義」という言葉が胸にストンと落ちたんです。それまで私は自分ファーストにはなれなかったのですが、その瞬間、行こって。一生懸命働いて得たお金を、今度は自分のために使おう。大好きな織りを中心に置く生き方にシフトし、自宅にアトリエを作って「織りの生活」をしようとイメージがはっきりと浮かびました。意志が決まったら悩みや雑念が消えて、願書を提出。ワークショップ受講時に学校も寮の環境も経験しているので気持ちが楽でした。学びに行くからと娘に報告したら、本当に行くの!?と驚いてましたね(笑)。

◆仕事を続けたかったので、授業と両方を回す生活に

——専門コースでフルタイムで学びながら仕事を続けるために、どう準備したのでしょうか?

仕事は販売事務で、コロナ以降にテレワークになったと同時に、外勤から内勤に業務が変わったんです。願書を出すタイミングで勤務先の社長に、織りを学びたいから京都に行っていいですかと確認し、いつも通りちゃんと仕事をやってくれるならいいよ、と了承を得ました。学びに専念するなら仕事を持ってこない方がいいとは思いますが、私は仕事を続けたかったんです。織り中心の生活はしたいけど、織りを仕事にしようとは考えていないので。

——実際に授業と仕事をどのようにやりくりしているのでしょうか?

仕事は授業が終わってから夜と週末に、繁忙期は早起きして朝やる時もあります。打ち合わせは授業外で時間を調整してオンラインで、また会社の状況がリアルタイムでわかるシステムがあるので、急ぎの場合は昼休みに集中してやる時も。夏休み期間に出勤、戻ってきて代休を取り、今はまた両方を回す生活です。

——ペースをつかむまでは大変だったのでは。

最初の学期はすごく緊張感がありました。織りも仕事も完璧にやろうとしていたので、どちらも一生懸命するほど織り軸なのか仕事軸なのか混乱して、仕事を持ってくるんじゃなかったと思って悩んだ時期もあります。ですが2学期に入ってからは吹っ切れました。夏休み明けに職場のみんなが快く送り出してくれて、仕事量は(緩急つけて)調整し最低限迷惑をかけずに、自分の使命はやりきるぞというスタンスに切り替えたんです。いまやっと心がフラットになって、織りを学んでいる時間は自分へのご褒美だなと思えるようになりました。

◆間違いに気づける自分になれたのが嬉しい

——本科で学び、半年経った今どんな実感がありますか。

織り実習は早いペースで進むので追いつくのが大変で、間違いも多かったです。最初の学期はつらくて、どうしようって娘にこぼした時、“もう”4カ月経ったけど目標はつかめているの?と問われてはっとしました。夏休みや冬休みに入ったらあっという間だし(本科1年間の)学期のサイクルはあと2つしかない。自分で目標をつかんだか、つかんだらそこに集中したらいい、と。1学期最後、8メートルの布を織る実習に入ってからは、自分なりの“今日の目標”を立て、毎日クリアできたかを確認しました。この時点で自分はゆっくりペースだとわかっていたし、ひとつずつ目の前の目標に取り組むことで集中してできたんです。平織りで長く織る分、機の調子がなんか悪い、糸が引っかかってる? 私間違ってる?と気づけるようになって、自分が間違いやすい所もだんだんわかってきて。そうやって気づける自分になれたのが嬉しくて!

——この先アトリエを持って織りの生活をするイメージに近づいているのでは。

そう、「織りの生活」ができるって思えたのがたまらなく嬉しかったですね。きっと間違って気づくプロセスがなかったら、私の場合は身につかないんだろうなと。今は慌てず対処できるようになったし、間違った原因を見つけられたら知恵を一ついただきました、ありがとうって思えるように。織りの生活に向けて必要なものを得ている実感があります。やっぱり私は織りが好きだなと、かみしめています。

——好きを再確認できたのですね。

このスクールには私の好きがたくさんあります。ホームスパンの実習も大好き。羊毛の染色で失敗したのですが、まだらに染まった羊毛が糸に紡いだ時にどう混ざるのか、織った時にどんな色になるのかと思いが広がります。静かなアトリエも、緑に囲まれた環境も、道具を見るのも好き。静寂の中で織る経験から、私は一人で集中して織るのが好きだと気づきました。先生に話したら、ここでの気づきはこれから役に立ちますよと言われて、そんな瞬間瞬間を集めて嬉しくなるんです。2学期に入って、自分の好きに集中する瞬間が増えています。

在校生インタビュー1 「ハードルよりやりたい気持ちが上回った」Fさん(2024年度・専門コース本科)

今年も川島テキスタイルスクールの専門コース本科には、織りに魅せられ、それぞれの人生のタイミングで踏み出した人たちが集っています。学ぶ意欲旺盛に織りに没頭する日々のなか、本科生にインタビューを行いました。初回は図書館司書の仕事を辞めて入学したFさんに、趣味から本格的にものづくりの世界へ飛び込んだ経緯や、学校で学ぶこと、この半年の学びの気づきなどについて語ってもらいました。

◆学び始めるのに今が一番若い

——ものづくりの方向へ進んだ経緯を教えてください。

ものづくりは子どもの頃から身近にありました。父も母も作家で、ものを作って生きていくことが当たり前のモデルとしてありましたが、同時に大変さも感じていました。私もものづくりが好きですが、一旦は趣味として割り切ろうと納得して文系の大学に進学。大学も楽しかったし、前職の司書の仕事も充実していました。でも絵本の勉強会に参加し、装丁など本作りに踏み込んで作り手の表現を見た時、そういえば私、ものを作りたかったっていう気持ちを思い出して。作ったものをいろんな人に見てもらえる仕事を羨ましいって思う自分に気づいたんです。今が一番若いし、1日でも早く学び始めた方がどんどん技術が身につく。仕事にやりがいはあったのですが臨時職員から正規職員になる道を断り、本当にやりたいことをやろうと決めました。

——じつは蓋をしていた本心に気づいて、生き方を見つめ直した。

親の背中を見てきたのも後押しになりました。父が木工、母が型染めの藍染作家、家族で農業を営んで土地に根付いて生きている姿に、そうか、生き方も自分で作っていけばいいよねって。経済的に安定しなくてもどうにか暮らせているし、今も元気ですごく楽しそう。そうやって生きていけると知ってるから(組織を離れるのは)怖くない。これまで進学も仕事も人に勧められて、最良の道と自分で納得させながら流れで進んできたので、自分で決心して1から行動したのは川島テキスタイルスクールが初めてかもしれない。自分の本心に向き合えるようになって、堰き止めていたものを上げて、今は好きなことの大きい川に乗った感じ。いずれ作り手として親と対等になりたい気持ちがあります。

◆学校では打てば返ってくる

——どうして織りだったのでしょう?

実家に山羊の毛の絨毯があるんですけど、地元の作家の方が和機で織ったものと親から聞いて感動したのを思い出して。布って人間に一番近いもの。毎日着てるし、家でくつろぐ時も近くにあるし、すべての年代、生まれてから死ぬまでずっと身近にある。気持ちのいい布に包まったら、しんどい状況にあっても安らぐ。その分、布って私にとっては崇高な存在で、自分で作るのはハードルが高いと思っていました。でもやってみたいという気持ちが上回ったんです。

——このスクールはどのようにして知ったのですか?

大学生の頃に読んだ雑誌『天然生活』(2013年12月号)に掲載されていた安部智穂さんという方の記事です。プロフィール欄に「川島テキスタイルスクール」とあって、ネット検索してこんな学校があるのかと初めて知りました。学校名を覚えてて、いざ自分が踏み出そうと決めた時に思い浮かび、見学してすぐ願書を出しました。私は人の暮らしに寄り添い長く使われるものづくりがしたい。技術を身につけ、胸を張ってものを届けられるようになりたいと思って、基礎からしっかり学べるこのスクールに行こうと決心しました。

——入学して半年が経ち、いまの実感はどうでしょう。

カリキュラムを見ていたはずなのですが、授業があまりに多彩でびっくりしました。半年間があっという間のようで3年のようにも感じます。私は未経験で入ったので「基礎織り」が初めての機織りで、整経もやったことがなかったし、綜絖?みたいな感じで全部初めて。授業は染色、「スピニング」など様々に学びながら最終的にすべて織りに入って、こうやって布ができるのかと。仕上がった時、生まれて初めて自分で織った布だと思うと感慨深かったです。でも嬉しいというより、ついに布の世界に入っちゃったぞ!という感じ。学校じゃなかったらこの感覚はなかったかも。趣味としてやっていたら、シンプルに喜ぶところで止まっていたかもしれない。

——これまで趣味で、本を読みながら独学で作ってきたところから、学校で本格的に学ぶ違いを感じますか?

はい。趣味で刺繍などをやっていたのですが、シンプルな違いとして本は答えてくれない。本の説明どおりにやってできて、じゃあこういう時どうするのって思っても聞けない。自分で考えてやるのが独学の楽しさではありますが、学校の授業では打てば返ってくる。最初は織りを知らなさすぎて質問も浮かばずに受け身でしたが、今の学年は私以外みんな織り経験者で、私が不思議に思わなかったことでも誰かが気づいて質問してくれる。仲間がいる分、学びの幅が広がります。

◆手仕事の世界にほっとする感覚

——この半年で特に印象深い授業はありますか?

「ニードルワーク」(国立民族学博物館・上羽陽子先生による連続授業)です。技法だけじゃなくもっと広い世界を知れてテキスタイルスクールでこんな学びができるのか!と嬉しくなりました。授業で受け取ったものをすべて言葉で言い表せないのですが、すごくいい感覚だったんです。インドの刺繍のいろんな事例を見て、(人間の原初的な)欲求の部分を改めて感じたというか。価値観が違っても美しいものは美しく見えるし、模写することでどうやってできているのかと探究心が生まれる。テキスタイルは昔から人間の身近にあって、今も手仕事で続けている世界がある。そうやって人間は生きてきたし、これからもそうなんだって思えて、ほっとする感覚がありました。

——入学時、技術を身につけたいという明確な目的がありましたが、実際に学ぶなかで他にも気づきがありますか?

私は織りに関してゼロベースで入学した分、発見がいっぱいあって。明文化された発見だけではなく、すぐに言葉にならないけど感覚的なものをすごく受け取っています。細い絹糸や綿糸などいろんな糸を使って布を織っていくうち、技術だけじゃないものを学んでいる気がして。あとシンプルに、この半年で布を織り手目線で捉えるようになり、作り方がわかったからこそ布の見え方が変わり、布に対する考え方も広がってきています。

制作の先に:「実り豊かな未来へ」 綴織タペストリー「夢への羽ばたき」がまこと幼稚園へ

専門コースの学生が制作した綴織タペストリー「夢への羽ばたき」が、このほどまこと幼稚園(京都府向日市)へ納入されました。例年、本科の学生たちが修了課題の一環として、幼稚園や福祉施設などと提携して特定の場所に飾るための綴織タペストリーのグループ制作に取り組んでいます。まこと幼稚園で決められた場所は同じ敷地内にある向日町教会の入口。園と教会が一体化した特徴的な建物で、園児さんや教会に礼拝する方々が行き来する場所です。

教会という場所に作品をつくるのは学生にとっても初めての経験。牧師でもある宮地園長から「聖母像」という壮大なテーマを受けた今回の制作について、学生の一人がこう説明しました。「どうやって表現するかが難しかったですが、園長先生が園に通う子どもと親の姿と重ね合わせて、園の教育方針とともにわかりやすく説明してくださいました。そのお話をもとに皆で話し合って、親子の深いつながりを鳥のイメージに落とし込み、親鳥のくちばしには幼稚園のシンボルであるぶどうを描いて、実り豊かな未来へと羽ばたくイメージにしました」。話を受けて園長は「母親の力強い羽ばたきと、幼い子どもの羽ばたきが呼応して対になり、命がひとつのような安定感が胸に沁みます」と語り、「本当に感謝です」と声に力を込めて伝えてくださいました。

宮地園長はまた、(株)川島織物(現(株)川島織物セルコン)社長の4代川島甚兵衞が個人として向日町教会に関わり、1937年に教会と幼稚園の建物を土地とともに献納した、という話を紹介。4代甚兵衞は川島テキスタイルスクールの創立者でもあります。ともにスクールの基盤を築いてきた木下猛も向日町教会に関わっていたそうで、こんなエピソードも話してくださいました。「木下さんは仕事とは別に、個人として教会の役員をしていました。現在の建物は1982年に建て替えているのですが、その建て直し時にいい建築家がいると内井昭蔵さんを紹介されて設計を依頼しました。ですから木下さんがいなければこの建物は建たなかったんです。建物は私たちの歴史でもあり、つながりがタペストリーに結実したのは嬉しいですね」

1973年設立の川島テキスタイルスクールも内井氏の設計。今回の制作を通して、人と建物を通した知られざる縁について知る機会となりました。最後に園長は周りの人たちに向けて朗らかに言いました。「みんなで大事にしていきましょうね」

制作の先に:「思いを汲み取った作品に」 綴織タペストリー「未来へ」が鞍馬山保育園へ

専門コース本科のグループ制作として、昨年(2023年度)の本科生が制作した綴織タペストリー「未来へ」が、このほど鞍馬山保育園に納入されました。学生たちが昨夏に園を訪れ、飾る場所を見て、園の理念について話を聞き、要望を汲んだうえでデザインして織り上げた7カ月にわたる制作プロジェクト。納入の日は、喜びを分かち合えた日でもありました。

園内にタペストリーがかけられた瞬間、「この場所にぴったりだね」と理事長の信樂さん。園児さんたちが行き来する階段に、色とりどりのヤツデの葉が舞うイメージ。「ヤツデの葉の表現が、園の理念『みんなのいのち輝く保育園』にぴったり。グラデーションも美しく、子どもたち一人ひとりが個性的に輝いている姿と重なります。思いを形にするのは難しいと思いますが、私たちの園の思いを汲み取って、素敵な作品に仕上げてくださいました」。そうにこやかに話される様子に、納入に立ち合ったスクールの学生や先生たちにも温かな気持ちが広がりました。

川島テキスタイルスクールと鞍馬山保育園は、同じ叡山電車沿いにあります。ご近所のよしみもあって、タペストリーの制作過程で、園児さんと園長先生がスクールに見学に来られました。アトリエで学生と一緒に織った体験を大切に思って、園に帰ってから自分たちで小さなタペストリーを織るという学びにつなげ、園のブログでも都度紹介してくださいました。こうしたタペストリー制作を通した交流が、園児さんたちにとって織物との出会いのきっかけになり、そこから織物に興味を持ってくれたことは、スクールとしてもとても嬉しいことです。

みんなの思いが大切に織り込まれたタペストリー「未来へ」。いくつもの喜びを育みながら、園へと旅立ちました。

修了生インタビュー:「勇気を出して踏み出したら、事がどんどん進んでいった」吉田有希子さん

大学卒業後、川島テキスタイルスクールの専門コース本科(2023年度)で1年間学んだ吉田有希子さん。未経験から織りを学び始め、「産地のひとりになりたい」という希望を叶え、修了後は久留米絣の工房で職人として働きます。本科での1年が「3年ぐらいの体感だった」という吉田さんに、スクールでどんな思いで学んだか、自身の変化や、やりたい仕事につながった道のりなどについてインタビューしました。

◆ 糸をきちんと扱う感覚がつかめるように

——吉田さんは大学で絣をテーマにした卒業論文を書き、本を読むだけではわからないからつくってみたいとスクールの専門コースに入学しました。1年目の本科では、糸染めから織りの全行程を学びます。ここで絣に限定しない学び方を選んだのはどうしてですか?

私は織りをやったことがなかったので、とにかく基礎を学びたいという気持ちがありました。きっかけは久留米絣でしたが、絣だけではなく織り自体を知りたいと思っていたので、この学校でいろんな織物を学ぶ中で、自分に合うものを見つけられたらいいなという気持ちでした。

——本科で特に印象深い授業はありますか。

自分の成長を感じたのがホームスパンです。入学当初は糸に触れること自体が久しぶりで、4月のスピニングの時は糸が絡まったり切れたりしないかと怖くて、これから大丈夫かなと不安になりました。ですが、その後の実習でいろんな糸を使ううちに少しずつ恐怖心が薄れていき、10月のホームスパンの時は楽しく取り組めました。以前は力ずくで糸をどうにかしようとして逆に絡まっていましたが、最近は力を入れずにやさしく扱った方が早く解けるとわかって、糸をきちんと扱う感覚がつかめるようになった気がします。

◆ 同世代に興味を持ってもらえる絣を

——修了制作ではウールを使って、ハチワレ猫の模様を絣で表現した毛布をつくりました。作品の成り立ちを教えてください。

(いろんな織りを学んだ上で、)やっぱり絣をやりたい気持ちがありました。大学にいた頃、絣という織物があると友達に言っても誰も知らなくて。同世代に興味を持ってもらえるものをつくりたいという思いがずっとあって、絣はこうというような固定観念に縛られないでつくってみようと思ったんです。久留米絣はほとんど平織りですが、修了制作では綾織りを選びました。糸も絣というと絹だったり、久留米絣はすべて綿だったりしますが、ウールでも絣はできると先生に後押ししてもらって、やりたいことができる環境にいる今、チャレンジしたいと思いました。
毛布にしたのは、ホームスパンの授業で先生が持ってこられたショールが気持ちいいなと感じて、起毛したウールの風合いから猫を撫でる心地を思い出し、猫柄の毛布をつくろうと着想しました。うちの猫3匹はみんなハチワレで、絣を使ってどうハチワレ模様を表すか、先生と相談しながらデザインを決めました。絣というと小さい柄が多いイメージがありますが、大きい柄の絣をやってみたいと思ったのもあります。

——制作で大変だったところはありますか?

絣のずらしです。修了制作で初めて大きなずらし台を使ったのですが、機の上で扱うのは体力的にも大変でした。絣をデザインから考えるのも初めてで、括る位置を決めるのに、ガイドテープの計算を頭がこんがらがりながら何とかやって(笑)。初めての経験が多くて大変だった分、とても勉強になりました。

——作品が出来上がった時の気持ちは?

今の自分ができることはやれたけど、反省もあります。同世代に興味持ってもらえる絣をつくりたい気持ちはこれからもずっと続くと思うので、もっと力をつけたい。この作品きっかけに、よりよいものをつくっていきたいです。

◆産地のひとりになりたい

——修了後は福岡に戻り、久留米絣の工房で職人として働かれます。職人を目指すきっかけは何だったのでしょうか。

本科の授業で作業全体を繰り返し経験する中で、私はデザインよりも、手を動かしてつくる過程が一番楽しいと感じるようになりました。初めはうまくできなくても慣れていくにつれ、ちょっとずつコツをつかんだり、スムーズに作業できるように考えたりする時間が楽しくなって、職人の方向がいいなと思うようになりました。

——織りを通して自分と向き合い、進む方向が見つかった。そこからどのように就職に結びついたのですか?

福岡県が主催する「久留米絣後継者インターンシップ」に参加して、そのまま就職が決まりました。プログラムは未経験でも参加できたのですが、私は織りの基礎があってよかったと思った場面がけっこうありました。3日間で絣の括り屋さんや染色屋さんを見学したり、工房で緯糸の準備をしたりしたのですが、専門的な説明でも織りの基礎を知っていたことで理解しやすく、吸収できるものが多かったと思います。現地で久留米絣に携わる方々の話を聞く中で、それぞれ考え方は違っても一つの産地として協力してものづくりをしているのが面白くて、私も産地のひとりになりたいと思いました。このプログラムは初めての開催だったので、ラッキーでしたね。思い切って参加してよかったです。

ハチワレモウフ(2024)

◆今は何があっても大丈夫と思える

——修了を迎える今、1年を振り返ってどんなことを感じますか?

体感的には3年ぐらい、長いような短いような不思議な感覚です。1年前の入寮時はダンボール2箱分の荷物で来たはずが、退寮の今、部屋にダンボール6箱分の荷物があります。箱の中身は、この1年でつくった作品や使用した糸が多くて、それらを見ていると確かにこの学校で毎日織りに触れ、学んできたんだなあと。1年で大きな作品をつくれるようにもなって、ちょっとずつでも確実に進めている実感があります。

——最後に、吉田さんはこの学校で何を得たと思いますか?

やってみる精神です。大学生の頃はやりたいことがわからなくて悩んでいました。大学の後半になって織りに興味を持ったのですが、どうやってその道に行けばいいかわからず、ただ悩むだけでした。この学校に入学してからは、事がどんどん進んでいくのを感じました。それまで織りを仕事にしている方と会ったことがなかったのですが、授業で外部の方を含めていろんな先生の話を聞き、織りに関わるいろんな方法があると知って、道が開けた感じもあります。
そして私自身、課題制作を通して自分が変われたのが大きいです。制作中はピンチも多かったのですが、その都度先生たちが助けてくださって乗り越えて。そんな日々を過ごす中で自分ひとりではうまくできなくても、頑張っていれば誰かが助けてくれるから大丈夫と思えるようになって、以前よりも挑戦することに対して前向きな気持ちを持てるようになったんです。久留米絣のインターンシップも、以前の私だったら無理かなと申し込まなかったかもしれません。ですが今なら何とかなると思えました。勇気を出して踏み出した結果、今こうやって自分の進みたい方に進めている、そのこと自体がよかったです。今は、何があっても大丈夫と思えます。


吉田さんを含む、2023年度本科の在校生インタビュー記事です。
在校生インタビュー1 高校・大学卒業後に入学(2023/12/8)

在校生インタビュー3 ワークショップ・ウィークエンドクラスから進学

松田敦子さん・Sさん(2023年度・専門コース本科)

川島テキスタイルスクールの専門コースには、年代も背景もさまざまな人たちがそれぞれの目的を持って学びに来ています。2023年4月に入学した本科生(1年次)にインタビューし、入学の動機や、学ぶなかでの気づきなどについて語ってもらった3回シリーズ。最終回は「はじめての織り」10日間のワークショップを受講後に専門コースに進んだ松田敦子さんと、ウィークエンドクラスを1年受講後に進学したSさんです。

修了展に向けて、自分でデザインしたテーブルクロスを織る松田さん

◆1から自分でできるようになりたい

——まずは進学の動機を教えてください。

松田敦子:私はライフワークとして織りをやっていきたいと思っています。そのために1から準備して織って、と自宅で一人ですべてできるようになりたい。ワークショップの場合は用意していただいたものを織る形になるので、もっと本格的にスキルを身に付けたいと思い、子どもたちも大きくなり時間ができたので学びに来ました。

S:ウィークエンドクラスの時は、長年働いた仕事を退職して時間ができたので、ずっと興味があったけどできなかったことを始めたいと思って受講しました。1年目がすごく楽しくて、もっと学びたい気持ちになりました。ですがこのまま2年目に進む(ゆとりのあるペースで学ぶ)よりは、もっと専門的に学びたいと思って(フルタイムで基礎からしっかりと学ぶ)専門コースに進みました。実際、通学となると距離も遠いし、かなり生活が変わるので(家庭との両立など)自信はなかったんですけど、夫や妹が「できることがあったら助けてあげるから」「これまで働いてきた分、これからは自分の好きなことをやったらいい」と後押ししてくれて。じゃあ初めからきちんと学んで、自分が何をしたいかをしっかりとつかんでから家に帰ろうと決めました。

——入学して7カ月が経ち、これまでとは全く違う生活を送っていますが、新たな日々の実感はどうですか。

松田:私は主婦で時間の制約があまりない生活を送っていました。今は朝9時から夕方5時と時間が決まっている分メリハリがあります。メリハリができたからこそ自分はこういうのが好きなのかと新たに気づく面もあって、制約はわるくないと感じています。ですが大変は大変ですね。寮生活で週末休みに家に戻りますが、たまっている家事をこなすだけで休みが終わってしまうので。

S:大変ですけど、おかげで痩せました(笑)。早寝早起きでおやつも食べないし、健康になりました。(授業の密度が濃い分)時間に追われたり、課題を期限内に提出するのに精一杯になりがちですが、好きなことをやっているので苦しむようなストレスもないし、自然があって環境もいいところです。周りの方も優しいし、先生もしっかりと教えてくれるし、何とかやっています。

松田:クラスは恵まれていますね。皆優しいし、大丈夫?と声をかけ合いながらやっています。自分の娘と同年ぐらいの子たちもいますが、皆一生懸命だし、ここに来なかったら接する機会のない人たちなので楽しいです。

S:クラスメイトとして自然に接しているし、あまり年齢差を意識したことはないです。うちの子どもと同じような年ですが、また違いますね。やっぱり同じ目的に向かっているので、ある意味もっと近しい気持ちになっています。

グループ制作のタペストリーを織るSさん

◆ 「どうして?」が「だからか!」に、知る喜びがたくさんある

——スクールでのものづくりの日々を通して、何か気づきはありますか?

松田:正直なところ私はデザインに苦手意識があります。ですが織るのは楽しいし、仕組みを知るのが好き。組織織りでもどうしてこんな模様ができるのかを、踏み順の組み合わせなど機の仕組みからつなげて知るのが面白いです。だからこうなるのか!と理解できた瞬間はすごく嬉しい。制作で悩むことはあるし、上手にできる人を羨ましく思うこともありますが、人と比べる必要ないねんなっていうのは常に思います。課題をこなしていくのに必死で、他の人を気にする余裕がないのが実際のところ(笑)。でもそれっていいことやなとも思います。自分の持っているもの、やれることはこれだと思って自分の制作にまっすぐ向かうだけ。

S:自分はこんなにできひんのやなって。指も思うように動かへんし、そういう年齢なんやなってすごく思います。でも人と比べる必要はないし、時間に追われて締切が厳しい分、それこそ没頭できる。それに専門コースの授業だからこそ、いろんな専門家の話を聞けるのも貴重です。特に冨田潤先生の工房見学や、みんぱくの上羽陽子先生の講義と実習はすごく面白かったです。(さまざまな角度からの授業を通して)糸の見方とか、ものの観察の仕方とかが変わったと思います。糸の結び方だけでもたくさんあるし、それぞれ何のためにあるのか、背景にある生活の知恵を知って感動したり、昔の人は生活の中で織っていたんやなと思いはせたりしながら学んでいます。

松田:糸も単に毛糸として見ていたところからS撚り・Z撚りがあると知ったり、ループヤーンのループができる仕組みだったり、色糸の混ぜ方とか知識を身に付けたうえで、糸選びができるのは楽しいですね。やっぱり私は「どうして?」が「だからか!」になる瞬間が好き。そんな知る喜びが、この学校に通う間にたくさんあると思います。

◆制作に没頭、今は自分第一主義で

——今とこれからのモチベーションを教えてください。

松田:やっぱりライフワークとして、自分でものが作れるようになりたい。家に戻ったら主婦だったり母だったりするので、家庭の中、生活の中で織りを取り入れていきたいです。

S:自分第一主義かな。人生長くなりましたので。これまで(仕事と家庭で)自分の時間がなく、好きと思っても掘り下げる時間がなかったです。いろんなことをあきらめたり妥協したりしてきて今の私がある。そこから今、純粋に織りに向かっていて、あきらめる前の自分を思い出している感じがするんです。この学校にいると世間のざわつきからも距離を置けるし、(この環境に自分自身が)癒される感じもあります。それも没頭ですね。今いろんなものを取り戻している感じがします。好きだったり興味があったりすることが形になると嬉しいし、仕組みがわかると深まる感じもある。この先はまだわかりませんが、何かの取っかかりになるだろうと思います。

松田:家族のためではなく、自分の作品のためだけに没頭できる。

S:だから今は、自分第一主義ですね。

*2024年度専門コース本科・技術研修コースの入学願書の三次締切は2月29日です。コースに関する説明、学校見学は随時受け付けています。ホームページからお問い合わせください。