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はじめての織り 5日間  大阪府 おちのりこさん

織機を一度使ってみたいという気持ちとものづくりがしたいという気持ちの元、全くの初心者として参加しました。すぐに織れるものだと思っていたら大きな間違いで、糸の色選びに始まり、糸繰り・整経・粗筬通し・綜絖通しと聞き慣れない言葉と漢字ばかりでした。

先生に言われるがまま作業を進めるもすんなりといかない。それでもすこしずつ作業は進んで、4人の仲間と助け合いながら織る段階へ近づいて行きます。機に経糸を通す綜絖通しの工程にきてやっと機と向き合うも、まだ織るには至らず、筬通し・タイアップ・前付け・緯糸の準備、最後に捨て織りをしていざ本織りへ。
織り始めるも、その1つ1つが難しいこと。経糸と緯糸の組織織り、経糸と緯糸がどのような関係で組織になっているのか理解に苦しむ所もあるが、柄が出来上がっていくのが楽しくて、組織織りということをすっかり忘れていました。やっと掴みかけてきた織るという感覚、ぎこちないながらも織る音が心地よく、なんとなく様になりかけた頃に5日間は終わりました。

やさしくも厳しく的確な先生の指導のもと、個性あふれる仲間ととても楽しい時間が過ごせました。私は洋裁を続けてきて今までは出来上がった生地を形にしていましたが、その生地を作る側から始めるという新たなものづくりができてよかったです。これから織りの道に進むかわかりませんが、ものづくり、つくりだす世界に身を置きたいと改めて思いました。ありがとうございました。
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ノッティングで動物ラグ  愛知県 柴田和美さん

色んな事が一段落した時、前からやってみたかった”織り”を習いたいと思い立ちネット検索。
ここは初心者の私にもキッチリと教えてくれるかも・・・。
そう感じてまずは、『はじめての織り』を受講しました。
「思い切って習いに来てよかった〜。」各県から受講していた皆さんも同じ感想でした。

その際、ワークショップ講座説明があり、「ノッティングで動物ラグの講座は、つづれ機を使用し動物をテーマに織ります。デザイン・色は自由です。」と伺い、「おもしろそう!作りたい!」と思い受講しました。
初めてのノッティングでしたが、先生にはやさしく、わかりやすく教えていただき充実した楽しい時間を過ごせました。初めは”つづれ織り””ノッティング”・・?でしたが、自分で織ってみてこそ納得出来るのかも。
織物をもっともっと知りたくなりました。
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EVERYTHING I KNOW ABOUT KASURI

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留学生のローサさんが、デンマーク人の視点から見た絣をテーマにしたワークショップをします。
来週土曜日です。ぜひご参加ください!

EVERYTHING I KNOW ABOUT KASURI
織りのワークショップ 2013年12月7日 2時-5時

織りのワークショップ、EVERYTHING I KNOW ABOUT KASURI はデンマーク人の視点から見た
日本の織技法、絣をテーマにしています。

EVERYTHING I KNOW ABOUT KASURIは日本での滞在経験から生まれました。
ここで体験した素晴らしい異文化の出会いの、テキスタイルを使った解釈です。

ワークショップでは私が作った枠機を使い、小さな絣の作品を作ります (15x22cm) 。
皆さんの作品はプロジェクトについての本とともに、2014年3月に開催される
川島テキスタイルスクール修了制作展(京都市美術館)で展示します。
ご希望の方には展示終了後に作品をお返しします。

織り経験は問いません。参加費は無料ですが、事前のお申し込みが必要です。
ワークショップは英語と日本語で行います。

ご連絡お待ちしています。お問い合わせ、お申し込み: rosa.tolnovclausen”at”gmail.com

3F Project Room
〒604-8101京都市中京区柳馬場御池下ル柳八幡町75-6TNCビル3F, KMFA
www.3-gai.com

「絣のクッションカバー」 本科 清水

絣の技法を使ってクッションカバーを作りました。
絣は世界中にある、伝統的な染織技法のひとつで、
日本にも江戸時代後期頃から作られるようになった歴史的な技法です。

織りには経糸と緯糸があり、それらの糸が組合わさる事で織物の面が出来ていきます。
絣では織り始める前に、予めそれらの糸を防染する事で模様を付けてから織ります。
織り上がると、経糸と緯糸が少しずつずれていき、プリントとはまた違った模様が仕上がりになります。

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今回は、経絣と緯絣からなる模様2種類から各自好きな方を選び、絣織りの技法を学びました。
経糸の絣は緯糸と比べ、特に織るまでの準備工程が大事になります。
日頃から気をつけなくてはならない、整経時のテンションや、織物設計自体の重要性を再認識しました。
そして、経糸に緯糸を通すことで絣模様が面になっていく喜びも大きかったです。

世界中にある歴史的な絣は各地域、文化ごとに、まったく異なったデザインと色彩をしています。
また、現在の日本では現代的なプロダクトデザインから伝統的な着物まで様々な用途に用いられているなど、
大変奥の深い技法でした。

「天秤式織機による組織織り」 本科 中村ひとみ

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天秤式織機でスカーフと組織のサンプルを制作しました。
はじめに天秤機の特徴や仕組みを学ぶ為に、ストールを織りました。
このストールは2種類の太さの異なる糸と組織で織ることによって、
縮みの表情が出来るというものでした。

早速私たちはストールを織るために織り準備に取りかかりました。
今回は柞蚕糸カベ糸というとても細く絡みやすい糸を使ったので、
ひとつひとつの工程を慎重に進めていきました。
織り準備もあと一歩というところで私たちを待ち受けていたのが、タイアップです。
8枚綜絖、10本の踏み木を使用するためタイアップはなんと80本繋ぐ必要がありました。
織機の下に潜ってひたすらタイアップをしたのですが、踏み木の高さやコードの張り具合など、
気をつけなければならない事が多く苦戦しました。
80本を繋ぎ終え、先生と一緒にきちんと開口がうまく出来ているか確認をしました。
この時点で開口がきれいに開かない場合は、再びタイアップの調節をします。
きれいな織物を作るためには織り準備を丁寧にきちんとやらなければいけないのだと再び実感しました。
ようやく織り出したときはほっとし、織ることがとても楽しくあっという間に織り上がりました。
端をミシンで縫ってほつれ止めをした後、湯通しをして仕上げました。
お湯からスカーフを取り出すと糸の効果が出てかなり縮んでいたので、驚きました。
これから秋も深まってくるので、首元のおしゃれとして使っていきたいなと思います。

後半の授業は組織サンプルをひとり9枚織りました。
タイアップ替えもだんだんスムーズに出来るようになってきて嬉しかったです。
このサンプル制作では、天秤式の特徴である複雑な組織でも効率よく織ることが出来るということを学びました。
蜂巣織りや二重織りなどの組織は一見とても難しそうなのですが、足の踏み順も素直なので、
思っていたよりもずっと織りやすく楽しかったです。
きれいに織り上がったサンプルは各自きちんとファイリングしました。tennbinnblogIMG_89471

はじめての天秤式織機ということで戸惑ったりすることもありましたが、
丁寧に作業していくことの大切さや機の仕組みをしっかり理解することの大事さを実感することができました。
これから様々な制作を行っていくなかでも、このような気持ちを忘れず取り組んでいきたいと思いました。