専門コースの学生が制作した綴織タペストリー「こもれび」が、スクールの寮の2階に飾られました。昨年(2024年度)の本科生たちが修了制作のグループ課題として、場所に合わせてデザインし、手で織り上げた作品。静けさ漂う空間に調和した仕上がりです。

「陽のぬくもりや瞬き みんながほっと一息つくところ」がコンセプトの生活空間のためのタペストリー。このほど飾られたのは、吹き抜けの2階部分。窓越しの木々が緑の陰影となって写り込んでいる壁面にあります。作品は修了展でも展示されましたが、広い会場での展示とはまた違う、あるべき場所にやってきた、と建物空間に迎えられているかのようにフィットしています。
制作メンバーで寮に住む学生は「これまで夜間に廊下を通ると暗く感じていたのですが、タペストリーが飾られてからは夜でもこもれびが差しているようで雰囲気がやわらかくなったと感じます」とコメント。制作時は寮に、2年目の現在は通学しているメンバーは「下校時に寮に立ち寄ってタペストリーを見て帰ります。よく頑張ったなと思うんです」と今も制作の励みにしている様子。
光の瞬きも、奥行きのある緑色も互いに引き立て合うような、やわらかな空気感が漂う「こもれび」。「この学校で制作を頑張っているみんなの癒やしになればいいな」という学生たちの願いのもと、朝も昼も夜も、織りとともにある生活空間をやわらかく照らします。
