ダマスク織り 菊池加代子氏


四条河原町下がるGALLERYGALLERYで、明日15日まで個展をされている菊池加代子氏にダマスク織の作品を見せて頂きながらその技法や歴史について伺いました。中国でシルクの美しい光沢を表現する方法としてサテン(繻子織)が生まれ、さらに空引き機の紋織りがヨーロッパに渡り、ローマ時代にはシリアのダマスカスで盛んに織られ、それが北欧に伝わりダマスク織と呼ばれるようになったそうです。幅いっぱいの柄が自由に出せ、コンピュータージャガード織機に比べ、素材の可能性を工夫でき、織っている時の実感=楽しみが残っていてなかなか魅力的な織物が作れます。菊池氏の作品は、緯糸に金属棒や和紙を使い、シルク、リネン、コットン等の糸にもこだわりのある現代的なダマスク織です。ダマスク織り機がなくてもできる方法も教えて頂き、学生ばかりでなくktsスタッフもとても学ぶ事の多い一日でした。

脇阪克二氏レクチャー 「BE YOURSELF」

sousou  のテキスタイルデザイナー脇阪克二氏に、フィンランド・マリメッコでのデザイナーとしての始まりからNYのジャック・ラーセン時代そして日本での現在のお仕事について、お話頂きました。実際に、触って、見て、モノを生み出す心から手捺染と機械捺染の違いや’70年代と現在の染料の発色の違い等の技術面まで、たくさんのヒント頂く事ができました。
10代から50代までさまざまな学生からの質問に丁寧に答えて下さり、各自のポートフォリオについても、プロとしての的確で厳しいけれど前向きになれるアドバイスをして頂きました。
奥様といつもご一緒で、お二人の白黒とベージュのコーディネートも爽やかでキリリとしていて、いつお会いしても気持ちいい「惹かれるカップル」です。
レクチャー5月29日火曜日に開催しました。

2006年京都府美術工芸新鋭選抜展で卒業生が最優秀賞受賞

2月11日から26日まで京都文化博物館で開催する2006年京都府美術工芸新鋭選抜展 〜新しい波〜 で修了生の吉本直子さんが300枚の古着の白いシャツを素材にした「白の棺」を発表、美術部門(ミクストメディア)で最優秀賞を受賞しました。
一枚一枚の白いシャツに込められた個々の生の痕跡と死に至る結びつきを作品のコンセプトとしたものです。他に同じく修了生の島崎政美さんの作品「pony」が工芸部門(染織)に入選しまた。