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KTS開校40周年記念特別販売会のおしらせ

川島テキスタイルスクールが開校し今年で40周年を迎える運びとなりました。
これもひとえに皆様の絶大なご支援の賜物と深く感謝申し上げます。
そこで、皆様に感謝の意をこめまして下記内容で織機、機料、糸などの商品を
数量限定ですが40周年記念として特別に販売いたします。
開催期間:2013年10月1日(火)-11月30日(土)

商品内容:

織機(カナダ・ルクルーク社製)4機種
・COMPACT 60cm 4枚綜絖 定価¥183,000 → ¥155,550
・COMPACT 60cm 8枚綜絖 定価¥238,000 → ¥214,200
・ARTISAT 90cm 4枚綜絖 定価¥274,000 → ¥246,600
・ARTISAT 90cm 8枚綜絖 定価¥335,000 → ¥301,500

ARTISAT 90cm 4枚綜絖

機料品
・フリンジツイスター4連   定価¥3,850 → ¥3460 40ヶ限定
・シャトル2色        定価¥7,400 → ¥5920 10本限定
・ハンドスピンドル      定価¥4,550 → ¥3640 15本限定
・タペストリーボビン19cm  定価¥910  → ¥730  10本限定
・回転整経台1.8m/周    定価41,000 → ¥32,800 2台限定
・回転整経台3.7m/周    定価99,900 → ¥32,800 1台限定
・西陣スクイ中杼20cm     定価¥2,200 → ¥1,980 40本限定

織糸
・生糸21/5×2   通常¥13,000/kg →¥5,250/kg
・英国MIX羊毛・綿スライバー(100g/袋)おまかせパック(5袋)
          ¥600-800/袋 → ¥1000/5袋 在庫限り
・WOOL紡毛2/5.5染糸 全84色 400g前後/カセ   定価より10%OFF
・BSF2/10染糸 全80色 250g前後/カセ       定価より10%OFF
・COTTON10/5染糸 全41色 100g/カセ      定価より10%OFF

ご注文・お問い合わせ方法につきましては
FAXまたはお問い合わせフォームよりお願いします。
電話の場合大変混み合いますので、ご理解のほどご協力お願いいたします。
当方より連絡させていただきます。

基礎織り2「綿のディッシュクロス」 本科 近藤加奈


7月19日から26日までディッシュクロスを制作しました。
使用した糸は綿のコーマ糸で、触るとサラサラとしていました。
緯糸を染色し、糸量計算、糸繰り、整経と織るための準備を進めてゆきます。
今回は4月の基礎織りの復習でもありました。
たった数ヶ月前の実習の事でも手順を忘れていて、
そのたびにテキストや自分のノートを確認して作業を進めました。


準備が終わればいよいよ織り始めます。
事前に配られたドラフト図の中から自分の好きな組織を選び、
綜絖の通し順を2度変えて6枚のディッシュクロスを織ります。
緯糸の密度は1cmに8本ですが、選んだ組織によっては糸が入りやすいので
框を打ち込む時の力加減が難しかったです。
私は目標の6枚が織りあがり、時間と経糸に余裕があったので
2枚多く織ることが出来ました。
1枚は配られたドラフト図の中から選び、もう一つは自分で組織を考えて織りました。
 
機からおろしたら、ディッシュクロスの端になる平織り部分を切り離して折り返し、
ミシンを掛ければ完成です。家に持ち帰り、使い心地を確かめようと思います。
実習を終えて、改めて各手順の意味や大切さを学ぶことができました。
自身の新たな課題も発見できたので、今後の制作にいかしたいです。

織実習「綴織(つづれおり)」 本科 水野友美

○自由作品

初回の授業で綴(つづれ)の基礎織りサンプルを先生に見せられた時は、
喜びと不安が同時に生じました。
これをこのスケジュール(2週間程)で織ります、と淡々と説明する先生。
こっちは綴織という言葉を聞いたのも初めてだ。
これを私が織れるのか、でも織れたらすごい。
いや、その前に心が折れるかもしれない、と悶々としながら
糸の色を決めていたのを覚えています。


そんな感情がやる気に変わったのは実際に織り始めてからでした。
綴織は経糸にたこ糸を使用し、経糸が見えないように緯糸で織り埋めていきます。
爪と櫛を使って織っていく方法は織物初心者の自分にとっては随分衝撃的でした。
初めの頃、櫛で緯糸を詰める時の力の入れ方が分からず、
櫛が手からすっぽ抜けて口にぶつかり流血したのもいい思い出です。

サンプルを2枚織って綴の基本技法を学んだら、今度は自由作品を織ります。
ちょうどサンプルの織り終わりに近づく頃、川島織物の織物文化館の見学に行きました。
そこで絵を織ることのできる織物・綴織の神髄を見たことで、
自分の自由作品も絵を忠実に再現することを目標にしようと決めました。

○原画
○織下絵

自由作品では普段主役になることは少ないカスミソウを主役にしたことで、
織り始める前から繊細な花と線との格闘となりました(自業自得なのですが…)。
絵筆のタッチや花弁の細かな部分も忠実に表現するために、
下絵は細かすぎるくらい細部までトレースしました。
また、その細い茎や絵筆のタッチをボカシで表現する為に、
先生と相談して下絵は原画を横向きにして織る事にしました。
それが功を奏したのか、実際織ると何度もその下絵に挫折しそうになりましたが、
目標としていた絵筆の表現や、花弁の繊細さなどを無事再現できたと思います。

今回の作品を振り返ってみると、一番の胆は試織であるということです。
頭の中の織りのイメージを様々な糸を組み合わせて
具現化させていく作業は最も心が躍りました。
無限に近い杢糸の組み合わせから、試織したなかで決定を重ねていく。
また、現実的な作業時間との兼ね合いもここで見えてくる。
これはこれから先、何をするにしてもとても大切なことであると実感しています。

京展に入選しました 技術研修科 鳴戸美佳

今回初めて公募展「京展」に応募し、入選する事ができました。
この作品は在学最後の制作で、とても大変だった!という思いが強かったのですが、
仮仕立てをして形になってくるとやっぱり作ってよかったと愛着も出てきた作品です。

7月3日〜19日まで京都市美術館で展示されているので、
実物も見てもらえると嬉しいです。

作 品 名 「星彩」
使用経糸 SS21中4×3
使用緯糸 3匁真綿追撚り
技  法 経絣

織実習「布を織る」 本科 仁保文佳


4月20日から6月5日まで、私たちのグループは絵画をモチーフに、
約8mのストライプ柄の布を織る実習をしました。
自分たちでデザインした柄が布になるのが楽しみでしたが、
まだ基礎の実習を終えたばかりだったので、8mもの布を織れるのか不安でもありました。
織り始めるまでにも、染色したり、整経、経巻き、綜絖通しなどの準備が沢山あり、
その度に1200本の経糸と戦いました。
油断すると、糸が絡まったり、綜絖の順番が違っていたりと、
元に戻るまでに大幅な時間と労力をかけなくてはならなかったので、
集中して作業することが大切だと毎日痛感していました。
私は緯糸が絡まってしまい、それをほどくのに時間がかかって泣きそうでした。

試織をして緯糸を染める色を決めます。


色んな壁を越え、ようやく織り始め。
細い糸たちが布になっていくのを見ると、やる気がでてきましたが、
1日目は10cm程度しか織れなかったので、織り上がるのか本当に不安でした。
2日目、3日目と続けていると、打ち込む強さやシャトルの動かし方のコツがつかめてきて、
今までになかった光沢感のある布になり、楽しみながら織ることができました。

織り上がった布と、作った風呂敷を学校のエントランスに飾ったときは、
達成感でにやにやが止まりませんでした。
それと同時に、課題も沢山発見できて、最初から最後まで綺麗な布を織るには、
ひとつひとつ焦らず丁寧に仕事をしないといけないなと実感しました。
グループみんなで、はげましながら実習ができたので、とても楽しかったです。

■織物設計■
使用糸 C40/2ガス、SS21/5×2
経密度 30本/cm
経糸本数 1200本
織幅 40cm
整経長 9.5m

染司よしおか工房見学 創作科 針谷ふみ恵


吉岡幸雄さんの工房へ見学に行きました。

この日は東大寺二月堂の「お水取り」で観音様に捧げるための椿の和紙を
紅花の「紅」で染める工程を見せて頂きました。

紅花には赤い色素と黄色の色素があり、まずは黄色の色素を洗い流していきます。
地下100mから汲み上げた地下水(お酒作りにも使われるとてもきれいな水だそうです)
に一晩浸け置いた紅花を真水で洗い、水を絞り出します。
洗い、絞りを何度も繰り返して水が黄色くなくなるまで続けます。

今年で2年目の河岸さん。お母様は川島テキスタイルスクールの修了生だそうです!

黄色の色素を洗い流したら、ワラの灰汁で紅花を揉んでいきます。
(紅花の赤はアルカリ性の溶液に溶け出す性質を持っているそうです。)
30分1セットを何回も繰り返すうちにどんどん赤い色素が出てきます。

実際にさせて頂きました

紅花を揉み終わったら金網で濾します。
濾した赤い液体から更に濃い色素を取り出すためにゾク(麻布)を液に入れ
20分ほどかきまぜ、布の中までしっかりと染液をしみこませます。


その布を真水で洗い、絞り、少量の灰汁に浸けると
ピンクだった布から赤い色素が抜けて紫がかった色に!
それを何度も繰り返して濃い赤の染液をつくります。


赤を更に鮮やかに発色させるために烏梅(梅の実を薫製にしたものを水に浸けたもの。
クエン酸を多く含みます。)を加えます。
烏梅を加えることで化学反応をおこして、沈殿物ができます。
それを何日か置いておき、布で濾すと、そこにのこっているのが「紅」です。

沈殿物が見えますか?

たくさんの工程を経てできあがった「紅」ですが、
1日分(2キロ)の紅花で染められる量はたったの和紙2枚分というのだから驚きました。

そんな紅を用いて、ひと刷毛ひと刷毛丁寧に染めては乾かし、
乾かしては染めてを繰り返した和紙の色は、鮮やかで本当に美しい赤色でした。

染師・福田伝士さん


吉岡さんは1200年前の職人たちとそっくり同じ方法での染色に
こだわっていらっしゃいました。
過去の文献などをもとに、失敗もしながら、
その失敗をきちんと糧にして過去の伝統色を甦らせたことを思うと、
手間や時間をかけることの大切さを改めて実感させられました。
私自身、現在制作中のきものを植物染料で染めているので、
丁寧にこだわってこれからの作業を進めていきたいです。

2012 Miniartextil Como 専攻科 佐藤淳


今回、イタリアのコモで開催されている「2012 Miniartextil Como」に入選したので、展覧会を見に行ってきました。

会場はイタリア・ミラノの北部のコモという町にある「ヴィラ・オルモ」という18世紀末に建てられた貴族の邸宅で、そこの館の一階の各部屋を使っての展示でした。

今回は初めての応募、それも海外への応募だったので、入選が決まった後に作品を送ったときには壊れずに届くのだろうかと心配しましたが、ディスプレイされている自分の作品を見たときには、自分の作品とは思えないほど変わっていて、ディスプレイの重要性と、コンセプトや作品のサイズの重要性を再認識できました。

また自分自身、今回の展覧会の規模や格式などがあまり分かってなかったので実際に会場に行って見てみて、レベルの高さに驚いてしまいました。今回の展覧会には自分のほかにも何人かの日本人の方たちも入選され、その中のお一人は大賞を取っており、非常に刺激になる作品でした。

今回はイタリアに6日間の滞在予定でそのうちの1日をコモへ展覧会を見に行き、残りの5日間はミラノの観光バス(日本の鳩バスみたいなもの)を使ってミラノ市内を観光しました。「最後の晩餐」のある教会や、町の中心部にある大聖堂等の歴史のある建物が非常に多く、教会の装飾などが興味深かったです。